定期借地権とは?メリットデメリットと普通借地権との違い

定期借地

 

定期借地権とは平成3年に借地借家法に創設された新しい借地の方法です。

土地を買うことなく「利用」するというのがこの制度の根本的な考え方です。

借地期間は50年以上と長く、住宅取得に適した新しいしくみです。メリット・デメリットや契約の流れなどを見ていきましょう

定期借地権を利用すれば40%もコストを抑えられる?

「定期借地権付住宅」はマイホームの夢を現実のものにするための第一歩です。

同じ広さの土地に、同じ家を建てた場合、定期借地権なら所有権とくらべてコストは約60%。念願の庭付き一戸建ての家も夢ではありません。

また、通常の住宅と同じように売りに出したり、相続も可能です。

定期借地権のメリット・デメリット

メリット

  • 土地を所有しない分、安価な値段でマイホームを持てます
  • 借地人の権利は借地借家法で保護されているので、安心して暮らせます
  • 賃借料は従来の一般的な借地に比べて格段に割安です
  • 固定資産税や都市計画税などの土地に関する税金はいりません

デメリット

  • キャピタルゲインが望めない
  • 原状回復費用が必要となる
  • 資産価値が少ない

 

契約の流れ

  1. 定期借地権の設定
  2. 借地人居住開始
  3. 契約満了、建物取り壊し
  4. 地にして返還、契約終了

定期借地権と普通借地権の違い

定期借地権

借地権の種類 一般 建物譲渡特約付 事業用
借地権存続期間 50年以上 30年以上 10年以上20年以下
借地の利用目的 制限なし 住宅用以外の事業用 制限なし
契約の形式 書面で特約をした場合のみ有効 制限なし(口頭でも契約は成立) 公正証書での契約のみ有効
その他の特徴 原則として期限が満了したら更地にして地主に返還。

契約更新はなく、建物の取り壊しは、借地権者の責任と負担で行われる。
30年経過後に貸主が建物を買い取る。

借地権は消滅するが、通常は賃借人付きで地主に返還される。
原則として更地にして地主に返還される。

契約更新はなく、建物の取り壊しは、借地権者の責任と負担で行われる。

 

普通借地権(借地借家法)

借地権の種類 普通借地権
借地権存続期間 30年以上
借地の利用目的 制限なし
契約の形式 制限なし(口頭でも契約は成立)
その他の特徴

正当な事由がないと貸主は契約の更新を拒絶できない。

更新の期間
1回目:20年以上
2回目以降:10年以上

 

最後に

定期借地権を利用する最大のメリットはやはり金額的な部分と言えます。

土地購入費用と比べると借地料は格段に安くなり、借地にかかる保証料も普通借地よりも安いです。

しかし、期限が来ると必ず更地にして返還しなくてはいけないので、金額だけに目がいかないように家族の今後のことを踏まえたうえで利用したいものです。

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