リフォームなど住まいの契約に関するトラブルは増加傾向にあります。
消費者を守るため施行されたのが「消費者契約法」。
「取り消し」と「契約条項の無効」という内容が盛り込まれています。
万一、トラブルに巻き込まれたら、早めに信頼できる専門機関に相談しましょう。
訪問販売ならクーリングオフができる
訪問販売でリフォーム工事を契約した場合、契約内容が記された書面を受け取って8日間以内なら無条件解約(クーリングオフ)が可能です。
また、この期間内に工事が行われた時は、現状回復の工事を無償で求めることができます。
クーリングオフは、書面で通知しましょう。
契約を取り消せるケース
「消費者契約法」では、契約の取り消しを求めることができるのは2つの場合です。
ひとつは、間違った認識を与えるような説明で勧誘をした場合。
たとえば、重要な事柄について事実と異なる説明をしたり、私たち消費者にとって不利益になる事実を故意に隠したり、また将来は事情が変わるかもしれないのに「確実です」などと勧誘されたケースです。
もうひとつは、困惑させる行為をとって契約を結んだ場合。
たとえば、営業マンが玄関に居座って帰ってくれなかったり、逆に相手の事務所から帰らせてくれなかったケースです。
これらの場合には、取り消しが可能なことを知っておきましょう。
契約条項の無効を求められるケース
「消費者契約法」で契約が無効になるのは、消費者が一方的に不利になる契約の条項です。
たとえば、事業者がいっさいの賠償責任を認めない条項、法外なキャンセル料・遅延損害金を請求する条項、事業者側に故意または重大な過失があるのに消費者の損害賠償の免除を求める条項が、対象になります。
一人で悩まずに家族やプロに相談を
商談や工事が進んでいくと、素人目から見ても「おかしい」と感じることがあります。
担当営業や施工業者に問い合わせるのが第一ですが、悪事を目的にしている場合まともな返答が返ってこないことは一目瞭然です。
そんな時は、家族や地方により設置されている公共団体に必ず相談するようにしましょう。
全ての工事をなかったことにするのは難しいかもしれませんが、一人で考え込むよりもいい答えが見つかる可能性はグッと高まります。
最後に
悪徳リフォームは2005年頃から社会問題となり2009年に法改正がおこなわれその数は年々減少傾向にありました。
しかし、法改正から数年経ち悪徳リフォームへの意識が低下したためか昨今ではその被害件数が再度上昇傾向にあると言われています。
工事が始まるまで分からない部分があるのは事実ですが、個人でも口コミや施工事例などを確認し、安心してリフォームを依頼できる業者を探すように心がけたいものです。