健康保険に加入していても、続くとばかにならないのが医療費です。
突発的な費用と言えますが、健康に関わってくる部分なので節約することは出来ないと考えた方がいいでしょう。
病気や怪我は誰にでも起こりうることですが、特に年齢が小さければ小さいほどその可能性は高く、自己管理も難しいため子どもが・・・というのは会社でも近所でもよく聞く話ではないでしょうか。
子どもの医療費に対しては、地方自治体により助成があるため、安心という親御さんもみえますが、地方自治体により年齢制限や、所得制限、通院・入院時など様々なので注意が必要です。
今回は子ども医療費助成制度と入院時にかかる費用について細かく見ていきたいと思います。
子ども医療費助成制度とは
子ども医療費助成制度とは、医療費の自己負担分を全部又は一部負担してくれる制度のことです。
子どもは病院に行ってもお金が掛からないという話を聞いたことがあるかもしれませんが、この制度により助成され健康保険と合わせてお金を支払わずに診療を受けることが出来ます。
地方自治体により仕組みは異なりますが、子ども医療証を発行し、診療時に掲示するケースが一般的です。
子ども医療費の助成はいつまで?
子どもといっても幅がありますが、年齢制限も地方自治体によって異なります。
例えば東京都では、乳幼児医療費と義務教育就学児医療費の助成は区別されていて、0歳から15歳まで助成を受けることが出来ます。
その他の都市を見てみても、大阪市や名古屋市、神戸市も0歳から15歳まで医療費の助成を受けることが出来ます。
助成される金額
助成される金額も地方自治体により異なります。
自己負担分全てを助成してくれるところもあれば、上限が500円までと決められているところなど様々なので必ずお住まいの地方自治体に確認するようにしましょう。
所得制限のあるところも
世帯収入の金額(住民税)により助成金額や条件が異なる地方自治体もあります。
こちらも全国的にまちまちなのでお住まいの役所に問い合わせるのが確実でしょう。
入院時には注意が必要
子ども医療費助成制度の中には入院費も含まれていて、基本的に通院時よりも助成が手厚く、ほとんどの地方自治体で15歳まで無料となっています。
しかし、無料なのは入院費用全てではないため注意が必要です。
入院時には、入院費の他に食事代や付き添いの方のベッド代、個室に近くなればなるほどかさむ差額ベッド代などが必要となります。
その中でも最も費用がかかるのが差額ベッド代です。
入院する症状にもよりますが、親御さんの付き添いも考えると個室を選択されるケースがほとんどで、大部屋からベッド数の差を引いたものが差額ベッド代に当てはまります。
ベッド代は病院によっても異なりますが、全国平均で見ると4人部屋が2,500円前後なのに対し、個室は8,000円前後となるため、一日約5,500円の差額ベッド代が必要になることが分かります。
また、親御さんが付き添わなくてはいけない場合、ベッドを借りることになりますが、それにも費用はかかってきます。1000円前後が一般的です。
食事については助成されるところもありますが、そうでないところの方がまだまだ多いです。3食で1000円前後を目安とすれば問題ないでしょう。
個室に親付き添いで一週間入院するといくらからかる?
上記に挙げたような助成外の金額をシミュレーションしてみましょう。
差額ベッド代
5,500×7=38,500円
食事代
1,000×7=7,000円
付き添いベッド代
1,000×7=7,000円
38,500+7,000+7,000=52,500円
1週間の入院でこれだけの費用がかかることが分かります。
個室にしなかったり、親が付き添わなければ費用が変わってきますが、肺炎などで入院するケースの多い3歳以下のお子さんの場合、個室で親も付き添ってというのがベターな選択肢です。
入院費全体をまかなうために
入院費用は全て合わせると大きな金額になることがよく分かりましたが、助成されないとなると子どもの医療保険加入を考えるのも一つの手です。
子どもは医療費がかからないといって医療保険に加入しない方も多いですが、入院は誰にでも起こり得ることなので、掛け金などと比較して保険料が割り合うのであれば医療保険の加入も検討しましょう。
まとめ
子ども医療費の助成と入院にかかる費用について見てきましたが、なにかと病院の世話になることの多い子どもにとっては素晴らしい制度なので必ず医療証を発行し利用するようにしましょう。
入院時にかかる費用については驚かれた方もいるかもしれませんが、節約できる費用ではないためそれくらいのお金が掛かるということを頭に置いておきましょう。