シックハウス症候群を防ぐために気をつけたいこと、選びたい素材などシックハウスのQ&Aに回答します。
シックハウス症候群って何?
住宅の外装や内装、家具に用いられる素材は多様化し、腐食や色落ちを防ぐ目的で様々な塗料や化学物質が使われるようになりました。
一見、普通の合板にも、腐食防止用の薬剤が用いられていることもあります。
こうした化学物質の中には、微量ずつながらも空気中に揮発していくものがあります。
しかし、気密性の高い家の中では、化学物質はなかなか外へ出ていくことができません。
こうした化学物質によって頭痛、喉の痛み、眼の痛み、鼻炎、嘔吐、呼吸器障害、めまい、皮膚炎などが起こるのが「シックハウス症候群」なのです。
シックハウス症候群にならない家を造るには?
設計の段階で敷地条件を把握し、風通しを配慮して窓を配置します。
夏は南から北へ風が抜けるので、方角も意識を。つねに換気ができるよう、小窓や通気口なども設けておくとよいでしょう。
そして、有害物質が少ない接着剤や塗料、建材などの使用を。建材は、F☆からF☆☆☆☆までランク分けされ、星の数が多いほど低濃度です。
内装や天井裏で無制限に用いることができるのは、F☆☆☆☆のみです。
どんな素材がいいの?
多少コストがかかっても、できるだけ自然素材を使いたいものです。
木、土、しっくい、珪藻土、紙などはシックハウス対策にもなる上、空気中の湿気を吸い、湿度を調整してくれる役目も果たします。
法の規制を受けない安心な建材とされているものは、無垢の木材やしっくいをはじめ、木質系セメント板、石膏ボード、タイル、レンガ、ガラス、コンクリート、モルタル、アルミ板、銅板、ステンレス板などです。
木材を使えば大丈夫?
薬剤に代わる耐腐性・耐蟻性の大きいヒノキ、ヒバ、コウヤマキ、ケヤキなどを使用することは、有効な手段。
しかし、フローリング、板壁、建具など無垢の木材を使う場合、他の一般建材と一緒に保管・搬送されると、他製品から化学物質を吸着する可能性があります。
化学物質を抑えるには、流通の段階から天然素材を隔離して保管することも必要です。
最後に
シックハウスについて、よくある質問を見てきましたが、自然素材はやはりシックハウス対策に最も向いています。
換気がしやすいよう、家の設計を考えることも重要です。