新居が完成し引渡しが終わると、いよいよ引っ越しとなります。その前に行われるのが竣工検査。
建物が法規通りに完成しているかを確認します。
その後、施工業者の工事責任者や営業担当者などが立ち会いのもとで引き渡し検査へ。
この最終検査で見落としをしないためにも、竣工2週間前頃に仕上がり具合を調べておくと安心です。
引き渡し前のチェックポイント
引き渡しの前には、図面通りに仕上がっているか、色・材質・設備などが希望通りか、不具合がないか、などを工事責任者と見て回りましょう。
チェックポイントとしては、外部は、屋根の破損、壁の塗りムラ・塗り残し・キズなど。
室内壁はクロスのキズ・ゆがみ・はがれのほか、壁と壁、壁とサッシのつなぎ目に隙間がないかも確認。
床はキズ・汚れ・きしみ・床鳴り・フローリングの目違いなど。ドアは開閉の方向に間違いがないか、スムーズに開閉するか、閉めた時にゆがみ・隙間はないか。
サッシ、襖、障子、収納家具なども同様に、キズや汚れに加えて、使った際のスムーズさや音、納まり具合をチェックします。
水まわりでは実際に水を使ってみたり、電気をつけて正しく作動するか調べましょう。
特に壁のキズなどは、引越しをすると誰がつけたかというトラブルがよくあります。注意しておきましょう。
完成物件のチェックポイント
分譲住宅などすでに建っている物件を購入する場合、最も重視したいのは基礎です。
トラブルの多い基礎だけに、ここが粗雑だと信頼性はぐっと落ちます。
確認する際には、販売会社に基礎伏図をもらい、現場へ。
基礎の外側をスコップで掘り、地面に隠れているフーチングのサイズを確認。
布基礎の場合、フーチングの幅は32センチ、厚さは12センチ以上で、出幅が大きいほど安定した基礎です。
図面通りのサイズでなければ、違う場所のフーチングも見ましょう。
基礎周りは外側から見て、亀裂やヒビ割れがないかをチェック。
ヒビに名刺が差し込めるようなら注意です。
そのほか、土台に古木などの廃材を使っていないか、おかしな継ぎ方をしていないか。
床下の湿気防止のため、床下通気口が5メートルに1個は設置されているか、なども確かめます。
ただし、最近はベタ基礎か通気工法等色々な工法がありますので図面を見せてもらい説明を受ける必要があります。
登記申請書にも記載があるので知り合いで建築士等がいる場合は一緒にみてもらうといいですよ。
アフターサービスも確認
わからないことがあった場合、あいまいにせず必ずクリアにしてから引き渡しを受けましょう。
トラブルがあった場合の連絡先、保証期間など、入居後のアフターサービスについても確認を忘れずにしたいものです。
書類にしてもらうのが大切です。
サービスのものと、有料のものとをはっきりさせていかないと、トラブルの元です。
住宅の品質確保の促進等に関する法律
安心して住宅を取得できるようにと2000年4月から施行されている「住宅の品質確保の促進等に関する法律」(品確法)。
3つの大きな柱として、「10年間の瑕疵(かし。欠陥のこと)補償」「住宅性能表示制度の導入」「住宅専門の紛争処理機関の設立」があります。
このうち「10年間の瑕疵補償」は、すべての新築住宅の基本構造部分について、引き渡しから10年間、瑕疵担保責任を負うことを義務づけ。
瑕疵によって損害が生じたら、住宅の供給者はそれを賠償しなくてはいけません。
10年間の責任期間は絶対的なものですが、補償対象は「基本構造と雨漏り」のみなので要注意です。
「住宅性能表示制度の導入」は、それまではなかった住宅の基本性能を表す共通の基準を設けたもの。
「構造の安定」「火災時の安全」「劣化の軽減」「維持管理への配慮」「温熱環境」など9項目が定められています。
この制度は任意で、利用するには10万円ぐらいの費用が必要ですが第三者機関のチェックが入るという事により、より安心が増します。
「住宅専門の紛争処理機関の設立」は、紛争を迅速かつ適切に解決するのが目的。しかし、対象となるのは性能表示住宅だけです。
最後に
新居完成し引っ越しも無事に終わり、何事もなく過ごせることが一番です。
そういう工務店さんと巡り合いたいですね。