出力の単位と言えば、皆様は何を使っていますか?
今までの説明では、当然のように馬力を使ってました。
昔から使用されている馬力は、わかりやすさという意味では一番ではないでしょうか?
とはいえ、1999年9月30日を境に、SI単位の使用が義務付けられたため、現在は馬力を主として使うことはできなくなりました(併記はOK)そのため、出力のカタログ表記はkwに統一されております。
では、両者の違いについてはご存知でしょうか?
馬力とワット
1馬力とは、75kgwの力で、1秒間に1m仕事をする際の仕事率と定義されています。(75kgf・m/s)
これを、SI単位系で表記すると、約735.5w(ワット)となります。
カタログではk(キロ)を付けたkwで表示するため、一馬力=0.735.5kwとなります。
ps(仏馬力)とhp(英馬力)
ところで、馬力には2種類あるのをご存知ですか?
馬力には、ps(仏馬力)とhp(英馬力)があります。
いままでの馬力の話は全てps(仏馬力)のお話です。
実は両者の間には多少違いがあります。
仏馬力の1馬力ですが、1ps=0.7355kwです。これに対し、英馬力の1馬力ですが、1hp=0.7457kwです。
すなわち、同じ1馬力ならば、1hp(英馬力)の方が多少大きいのです。
日本の車やバイクは基本的にps(仏馬力)を使うことが多いです、これに対し、アメ車などはhp(英馬力)を慣例的に使っております。
追補
hpとは、horse powerの略です。1kw=1.360psです。
psとは、pferdestarkeの略です。1kw=1.341hpです。
pferdeとはドイツ語で馬という意味です。
starkeもドイツ語で、強さ、力という意味です。
ちなみにstarkeのaは本当はウムラウトという点々が付きますが、文字化けしやすいので、そのフォントはあえてここでは使いません。