せっかくの新居も、物であふれていては見苦しく、生活しづらいものです。
すっきりと美しく暮らすには、しまいやすく、取り出しやすい収納を。
設計の段階で、どこに何をしまうかを決めてスペースをつくりましょう。
使う場所で、出し入れしやすく
「収納」というと、「しまう」ことを考えがちですが、「取り出しやすい」ことも重要。
物が取り出しにくいと、「また使うから」と使った後そのまま放置してしまうことが多々あります。
よく使う場所に、しまいやすく、取り出しやすい収納スペースを設けるようにしましょう。
しまう物の大きさと形を考えて
収納は、ただ大きければよいわけではなく、しまう物のサイズに合わせます。
たとえば、調味料や乾物のストックをしまうパントリーは、奥行きが浅くても使い勝手がよいもの。
あらかじめ、何をしまうか考えて、収納スペースの大きさ、奥行きを決めましょう。
使う人に合わせて
キッチンの収納力をアップさせるため、カウンターの上に吊り戸棚を設けても、高すぎて使えなかったり、奥まで手が届かないという声をよく聞きます。
使う人に負担の多い収納棚はあまり意味がありません。
作業効率を高める収納にしましょう。また、箸やスプーンなどのカトラリー類は、キッチンよりダイニングにしまうと便利です。
洋室にウォークインクローゼットを設けたり、コーナーを区切って収納スペースをつくると、収納だけでなく着替えもできて好都合。
また、収納スペース内に棚を造りつけで設置する場合、棚板の位置を移動できるようにしておくと便利です。
ここにも、窓を設置し、照明器具を付けておくと使いやすいでしょう。
デッドスペースも活用
デッドスペースも上手に使えば、便利な収納スペースに変身。
廊下の壁を利用して浅い棚をつくれば、食品庫や文庫本入れにピッタリ。
玄関まわりなら、スポーツ用品やアウトドアグッズをしまうにも勝手がよいです。
そのほか、階段下の空間や、屋根裏もぜひうまく使いたいところです。
物が多い≠狭い家でもなくて
とあるご夫婦の住まいは、本であふれかえっておりました。
そこで壁全面に本棚を設けてすべての本を収納することにしました。すると壁一面を本で埋めてしまえたおかげで、本来壁内に必要だった断熱材の役目を 収納した本が補ってくれる結果となったのでした。
この事例は特別ではありますが、収納ひとつとっても個性を出すことも出来るのです。
収納棚か収納スペースか
たとえば新築の住宅で、収納スペースといったら何を思い浮かべますか?
押入、クローゼット、物入、納戸、ウォークインクローゼット。
定番の名前が思い浮かぶことでしょう。
せっかくゼロから作るわけですからクローゼットのパイプや押入れの中段などのように、棚やロッカーなどを最初から作っておくこともできます。
反対に、棚などの凹凸は無しにして、手持ちの家具を置くスペースとすることも出来ます。
また、定番となりつつあるカラーボックスやスノコを活用しても便利です。
あると便利な玄関収納
玄関に収納スペース。
間取りや日当たりなどの面で、玄関には収納スペースが無いことが多いです。
しかし、玄関は土足で上がる数少ない室内です。
下足入は言うにおよばず、傘や自転車の空気入れ・レインコートなどはどこにしまっているでしょうか。
玄関の脇、そういったものを収納できるスペースは意外と便利です。もちろん玄関から続く土間で。
最後に
収納。それこそ、家の隅々のスキマを埋め尽くす勢いでスペースを確保することは不可能ではありません。
しかし、家は住まうところ。究極的には”不必要なものは置かない”というココロ構えは必要です。
ディスカウントから中古ショップ、インターネットオークションにバザー・フリーマーケットなどにも注目して物を置きすぎないことも記憶のスミにでも留めておいてください。