一種の迷信と思っても気になるのが、家相・風水。
日照や通風などの面で納得するものも多々あり、参考になります。
家づくりのヒントにしてみてはいかがでしょう。
鬼門が嫌われる理由
北東は鬼門とされていますが、これは中国の歴史に由来します。
中国ではしばしば北東の遊牧民族に脅威を感じていたうえ、シベリア・オホーツク海からの猛烈な季節風で被害を受けていました。
悪魔の方向として北東は忌み嫌われるようになったのです。
日本でも、北東は冬の北風が冷たく、裏鬼門である南西は夏の西日が当たって暑い場所。
体温調節がうまくいかず、体によくないため、避けるようになったそうです。
ほかの説としては、北東に玄関があると、戸が北風でガタガタ鳴り、泥棒に入られても分からないから、ともいわれます。
キッチンは東側が吉
家相では、台所は東または南東側がよいといわれます。
この方向は、一日のうち気温の低い時間帯には日光が差し込み、温度が上がる午後には陽が陰る場所。
冷蔵庫のない時代、食べ物の傷む心配が少ない適切な位置でした。
もちろん現代でも、朝日の入る明るいキッチンはうれしいものです。
トイレは家の中心を避けて
家の中心にトイレがあると、主人が病気になりやすいといわれます。昔は汲み取り式だったので臭気が充満しないように、ということからです。
トイレの大凶の方向としては北、北東、南西もあります。
北、北東は日当たりが悪く寒いため。南西は、西日が差して内部が蒸れ、雑菌の繁殖する恐れがあった、ということと、南西の風が吹きやすい日本の気候から、家の中に臭気が漂うことを避けたためと考えられます。
水洗トイレが普及した今では、臭いの問題は大丈夫ですが、家の中心にトイレがあると動線が悪くなりがち。洗面室や浴室などとまとめる方が合理的といえます。
幸運は玄関から入ってくる
風水では、幸運は玄関から入り、家の中心を通って、対角線に抜けるとされています。この幸運の通り道がラッキーゾーン。ゾーン上に、気を汚してしまう水場がないのが、吉相です。
ラッキーゾーン上には、階段も好ましくありません。障害物として、幸運の気の通りを妨げ、気を乱すといいます。
しかし、必ずダメというわけではなく、鉢植えを置いたり、色の効果でカバーできるとされています。
庭は、家の運をアップ
風水では、東や南に落葉樹以外の大きな木を植えるのはNG。
日当たりを妨げるためといわれます。
花を植えるなら、方位と相性のよい色を選ぶと、家の運がアップ。北には暖色系の花、東には赤、ブルーの花、西には黄、ピンクの花、南には観葉植物を。
パワーを引き出す色
それぞれの方位には、パワーを引き出す相性のよい色があります。
インテリア選びの参考にしてみて下さい。
北
ピンク、オレンジ、黒
東北
白、黄、赤
東
赤、ブルー、ピンク、白
東南
ピンク、緑、ベージュ、オレンジ
南
緑、オレンジ、ベージュ
南西
黄、黒、赤、ラベンダー
西
黄、白、赤
北西
ベージュ、黄、茶、緑
中心
ラベンダー、黄、緑
最後に
あまりこだわりすぎると間取りの段階で時間を消費しすぎてしまうため、ある程度の参考くらいに考える方が無難かもしれません。
光の取り込みや、動線と合わせて間取りは考えるようにしましょう。