ガスで電気を作ると、何が良いの?

グッドアイデア

 

ここ最近、電力会社やガス会社のテレビCMや広告を多く見かけるようになりました。

「オール電化」に「ガスの時代」。なぜ、電気とガスを選ぶ時代になったのでしょうか。

2016年に電力が自由化となり、2017年にはガスも自由化となります。本当にオトクなのは果たしてどっち?

まだよくわからないガス発電への不安

エコウィルの価格は80万円弱です。

時期によっては利用できない場合もありますが、「ガスエンジン給湯器導入支援補助金制度」が利用できると、19万円の補助金を受けることができます。

エコウィルの仕組み

補助を受けた場合、これまでの瞬間湯沸かし器を導入した際に比べて高くなる費用については、こちらも5年程度で回収できます。

しかし、その後は年間4万円ほどおトクになるという計算になりますので、8万円削減できるオール電化に比べるとおトク感が少ない印象を受けます。

しかし、発電所では利用されていない発電熱を、家庭で利用することはエコに繋がります。

環境に優しいシステムを使っているという満足感は得られるでしょう。

ガス発電は「太陽光発電と併用さえすれば電気代がゼロになり、余剰電力を電力会社に売ることができるようになる」と言われても、なかなかそこまで一気に手が回らないという方も多いでしょう。

エコウィルだけを導入して、果たしてどれだけのメリットが享受できるのかということがオール電化に比べてわかりにくく、実際にメリットもオール電化ほど大きくないのも事実です。

さらに都市ガスにはもう一つ不安があります。

それは災害時です。地震によって電線やガス管が機能しなくなった場合、どちらが先に復旧するかと言えばもちろん電気です。(LPガスを除く)

オール電化の家庭では、電気さえ復旧すれば水は使えなくとも冷暖房や調理器具の使用が可能になります。

しかしガスの復旧には時間がかかります。家庭の暖房器具を全てガスにした場合、暖房さえ使えなくなってしまう可能性もあるのです。

 

ガス会社の後攻はまだまだこれから

攻撃

 

家庭のエネルギー消費を先にライバルから奪おうとしたのは電力会社です。

これまでガスが役割を担っていた部門にどんどん侵食してきました。

それに対して牙城を守ってきたガス会社。

エコウィルによって初めて電力会社への反撃をしかけました。

しかしそれはまだ序の口だとも言われています。

「家庭用燃料電池コージェネレーションシステム」のエネファームが2008年に発売されました。

初期費用が100万円を超えるケースがほとんどですが、年間の光熱費で見ると上手く利用できればガス代が5%程上がり、電気代が50%程削減できるなどの実績があります。

 

自分にとって最適なものは何か

自然の暮らし

 

現段階では、先攻の電力会社が一歩リードといったところでしょうか。

しかしガス会社も着々と技術開発を進めています。

大切なのは、オール電化だとかガスコージェネレーションシステムの導入だとか、そういうことを最初から決めつけてしまうのではなく、自分のライフスタイルにとって、最もおトクで便利なのはどのシステムなのかをしっかり考えることです。

場合によってはどちらも導入しないという選択肢もありますし、太陽光発電という考え方もあります。

一度導入したら何十年と生活を共にしていくエネルギーシステムです。

自分と相性の合ったものを導入することで、光熱費が節減でき、それがさらには地球環境の保全に結びつくのであれば、大きな満足感が得られますよね。

CMなどの売り文句に流されず、じっくり考えましょう。