全館空調という言葉を耳にしたことがあるでしょうか?
各部屋をルームエアコンで冷暖房するのではなく、家全体に空調を使用する家が年々増えています。
気になる全館空調のコストや乾燥、カビなどの問題点も見ていきましょう。
全館空調とは?!
全館空調とは各部屋だけでなく、家全体を冷暖房することを指します。
24時間の自動管理により、家中を常に快適な温度に保つことが出来ます。
また、全館空調機器も様々な商品が販売されており、昨今では空調と換気に加えて空気清浄、加湿、除湿も1台でおこなうことが出来ます。
初期費用とランニングコスト
初期費用
全館空調の初期費用は、もちろん家の大きさと比例しますが50坪以内の住宅であれば150~200万円が目安となります。
ルームエアコン1台が10万円前後となるため、必要な台数で考えてもルームエアコンの方がお得に感じる方が多いでしょう。
しかし、全館空調の製品寿命は30年と言われているのでルームエアコンの買い替えなども含めると本体費用も近付いてきます。
ランニングコスト
エアコンのランニングコストで最も気になるのは電気代です。
全館空調とルームエアコンの電気代の比較は、家の構造や間取り、断熱材、地方など様々な要素が各家によって異なるため完全には難しいと言われています。
全館空調の電気代の目安として、50坪以内の家であっても夏場と冬場は1万円を超えると言われています。
これだけ見ればルームエアコンより高く感じる方がほとんどだと思いますが、快適性をプラスした場合、各家庭によって価値観は異なるでしょう。
ただ、忘れてはならないのがメンテナンスの点です。
ルームエアコンはフィルターなど個人でも清掃出来ますが、全館空調の場合業者に依頼するケースも少なくありません。
当然そこには費用が発生し毎年のことなのでトータルで見ると大きなお金になります。
湿気(カビ)と乾燥の問題
湿気(カビ)の問題
ルームエアコンでは冷房・ドライ時に湿度が高まり停止時にも湿気が残ります。
本体にたまった埃などを栄養素としてカビが繁殖すると言われています。(昨今では冷房・ドライ後に送風運転して乾燥させる機種なども発売されています。)
全館空調の場合、常に空気が流れているためカビを発生させるケースは少ないのですが、気を付けたいのはタクト部分です。
メンテナンスに盛り込むことで、ダクト内のカビの有無を確認することが出来、必要であればクリーニングするようにしましょう。
乾燥の問題
エアコンを年中つけっぱなしにするというと乾燥が最も気になるという方も少なくないでしょう。
全館空調の機能の一つに加湿も含まれており、5~10%湿度を上げることも可能です。
それでも販売元も乾燥が気になるようであれば別途加湿器の設置を推奨しています。
利用者の声を見ても、全館空調の加湿機能やポータブル加湿器を使った湿度の調整は難しく、加湿しすぎると逆にサッシなどが結露するケースもあるようです。
リフォームによる全館空調
全館空調は、家の断熱性能と関わりが深いことから新築時に設置するのが基本となります。
しかし、様々な家の断熱性能を診断し、状況に合わせてリフォームすることで全館空調を後付けすることも可能です。
家の状況により部分的な気密工事や断熱材の工事、外装・内装工事を伴うケースなど様々となるため費用や工事期間は各家によって異なります。
全館空調取り扱いメーカー
大手ハウスメーカーでは、独自の商品を取り扱うことが多いですが、全館空調を取り扱わない工務店などの場合は各メーカーの商品を採用することになります。
- デンソー(パラディア)
- ダイキン(デシカホームエア)
- アズビル(きくばり)
最後に
全館空調について見てきましたが、コストや機能様々な面から見ても導入を検討する価値は充分にあるでしょう。
その最大のメリットは、快適さにつきますがそれも機能の力を満足に発揮させるメンテナンスが何よりも重要です。
コストをトータルで考え導入を検討することをおすすめします。