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住宅ローンは変動と固定のどちらを選ぶか 金利と判断材料

 

日銀は2026年9月18日の金融政策決定会合で、政策金利を1.0%程度から1.25%程度に引き上げました。

31年ぶりの高い水準で、前回6月からの間隔は3カ月と、植田総裁就任後では最短です。

変動と固定のどちらを選ぶかという問いは、この1年で前提が大きく変わっています。まず足元の数字を整理します。

政策金利と長期金利の動き

日銀は2024年3月にマイナス金利を解除し、政策金利を0.1%程度にしました。

その後は2024年7月に0.25%、2025年1月に0.5%、2025年12月に0.75%、2026年6月に1.0%、2026年9月に1.25%と進んでいます。

長期金利(10年国債利回り)は、2026年9月1日に3.005%をつけ、1996年9月以来およそ30年ぶりに3%台に乗せました。

10月1日時点では3.095%です。変動金利は政策金利に、10年固定やフラット35は長期金利に連動しやすいとされています。

 

 

各金利タイプの仕組みの違い

金利タイプ連動しやすい指標金利の見直し返済額への影響
変動金利政策金利(短期金利)通常は半年ごと5年ルールのある銀行では、返済額の見直しは5年ごと
10年固定長期金利(10年国債利回り)固定期間の10年間は変わらない固定期間が終わると、変動か再固定かを選ぶ
フラット35長期金利(10年国債利回り)借入時の金利が完済まで続く返済額は借入時に確定する

 

2026年10月時点では、変動金利は多くの銀行で1.0%程度、10年固定は多くの銀行で3%台、フラット35(買取型)は3.830%でした。

最新の金利は各銀行の公式サイトや住宅金融支援機構の公表値で確認してください。

 

 

変動金利が上がる時期と返済額の動き方

多くの銀行では、9月の利上げ分が新規借入の変動金利に反映されるのは2027年4月とされています。

すでに借りている人の適用金利は、ほとんどの銀行で2027年1月と7月に上がると報じられていますが、時期は銀行ごとに異なります。

6月の利上げ分は、10月に新規借入の金利へ反映済みです。

金利が上がっても、毎月の返済額はすぐには増えない場合があります。

元利均等返済で「5年ルール」を採用している銀行では、返済額が5年間据え置かれます。

6年目の見直しでも、新しい返済額は従前の1.25倍までに収まります(125%ルール)。

月15万円なら、上限は18万7,500円です。

ただし、返済額が変わらないことと、利上げの影響がないことは別です。

返済額のうち利息の割合が増え、元本の減りが遅くなるため、総返済額は増えます。

この2つのルールは全ての金融機関にあるわけではなく、当初固定期間が終わったあとに変動を選んだ場合には適用されません。

PayPay銀行、ソニー銀行、SBI新生銀行は5年ルールを採用していない例として挙げられています。

 

 

月々の返済額を比べる

借入3,000万円、35年、元利均等返済、ボーナス払いなしで比べます。

変動金利1.120%(イオン銀行)の毎月返済額は、現在の金利が続くと仮定して86,373円です。

フラット35の3.830%で同じ条件を計算すると、約12万9,800円になります。

差は月に約4万3,000円です。

変動金利が今後上がっても、固定との差がすぐに消えるわけではありません。

一方、金利が借入期間を通じて動かない前提では、利息の総額は金利水準でおおよそ決まります。

変動金利の将来の平均が、固定金利の水準を超えるかどうか。総返済額で見るなら、分かれ目はそこです。

 

 

今後の見通し

大和総研は、日銀が2026年12月会合で1.5%、2027年1〜3月期に1.75%へ引き上げ、その後は当面据え置くと見込んでいます。

2.0%を超える可能性にも触れています。

ダイヤモンド不動産研究所は、2027年にも1〜2回の利上げがあると見ておくのがよいとしています。

機関によって見方に幅があり、どちらも予測です。

日銀は9月の決定文で、利上げを続ける方針を示しました。

固定側については、同研究所が長期固定金利は今後も上昇していくと見ています。

選ぶときの分かれ目

毎月の返済額が決まっている安心を優先するなら固定、当初の負担の軽さを優先するなら変動、という整理が基本です。

変動金利は最も利用者の多い金利タイプですが、選ぶなら、金利が上がった局面でも返済を続けられる家計の余裕が前提になります。

繰り上げ返済で元本を減らせる見込みがあるかどうかも、判断材料になります。

借入期間、頭金、手数料、団信の条件によって、結果は変わります。

最終的には、複数の金融機関で同じ条件の試算を取って比べることになります。

数字の整理

政策金利は1.25%で、31年ぶりの水準です。

変動金利は多くの銀行で1.0%程度、10年固定は3%台、フラット35は3.830%です。

長期金利は3.095%です。変動と固定の月々の差は、3,000万円・35年の試算で約4万3,000円です。